高校生の不登校とその選択肢

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近年、高校での不登校が増加しており、進級ができなくなった際には、留年・休学・転学の選択を迫られます。本人や保護者にとって非常に大きな決断となり、精神的な負担も重くのしかかります。高校生の不登校の現状や進路の選択肢について詳しく解説します。

高校における不登校生徒数の推移

年度不登校生徒数前年度比在籍生徒に占める割合
2023年度68,770人+9,590人2.0%
2022年度60,575人+8,195人2.4%
2021年度52,380人+8,195人

年々増加している不登校生徒数は、社会全体での対応が求められる問題となっています。

不登校の主な要因

不登校の要因は複雑で、本人自身も明確に理由を説明できないことがあります。主な要因としては以下が挙げられます。

  • コロナ禍の影響や環境の変化
  • 学校生活における制限やストレス
  • SNSなどによる交友関係の複雑化

高校生の進路選択肢

不登校になった場合でも、学びの選択肢は複数あります。

  1. 全日制高校
  2. 通信制高校
  3. 定時制高校
  4. 高卒認定試験
  5. 海外留学

多くの生徒が通信制・定時制高校に編入する傾向があります。進級に自信が持てない場合は、高卒認定試験の選択肢もあります。

高卒認定試験とは?

正式名称:高等学校卒業程度認定試験(高認)

目的と対象者

  • 高校卒業と同等以上の学力を認定する国家試験。
  • 16歳以上で高校卒業資格がない人が受験可能。
  • 中卒者、高校中退者、不登校の高校生も受験対象。

試験概要

  • 8〜10科目を受験し、全科目合格で認定。
  • 科目ごとの合否判定で、合格科目は永久有効。
  • 年2回(8月・11月)実施。
  • マークシート方式。

合格後のメリット

  • 大学・短大・専門学校の受験資格が得られる。
  • 国家試験の受験資格を高校卒業者と同等に取得。

注意点

  • 最終学歴は「高校卒業」ではなく「中学卒業」扱い。
  • 履歴書には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載。
  • 18歳未満の合格者は、18歳にならないと効力を持たない。

定時制高校の特徴

  • 通学型(昼間・夜間)
  • 1日4時間程度の授業
  • 基本的に全日制と同じカリキュラム
  • 定期試験と出席日数が進級条件
  • 学費:公立の場合、年間約97,200円〜128,760円と低コスト

通信制高校の特徴

  • 自宅学習が中心で、自由な学習スタイル
  • スクーリング(対面指導)とレポート提出が必要
  • 学期末試験あり
  • 単位制が多く、留年の概念がほぼなし
  • 公立は年間約30,000円と安価、私立は1単位10,000円〜18,000円程度

退学前に確認すべきポイント

高校は義務教育ではないため、不登校が続くと留年や中途退学のリスクが高まります。しかし、単位の引き継ぎが可能なため、編入先を慎重に選びましょう。

単位引き継ぎの注意点

  • 学年終了後の中退・編入なら単位引き継ぎが可能
  • 学年途中での中退・編入では単位を引き継げない場合も
  • 転学を決めてから中退するほうが有利
  • 転学先が決まるまでは休学を選択するのも手
  • 「単位修得証明書」を2通(提出用・確認用)発行してもらう

まとめ

高校を途中で辞めても、学びの選択肢はたくさんあります。無理をして続けるよりも、自分に合った環境で学び直すことが大切です。

「今後どうしたらいいのか?」と悩んでいる方も多いと思いますが、焦らず、自分に合った道を見つけることが大切です。

自分らしく学び続ける方法は必ずあります。前を向いて、一歩ずつ進んでいきましょう!

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