子どもに良いものを――憧れだった“わっぱのお弁当箱”

風習

子どもが幼稚園のころ、「少しでも良いものに触れさせてあげたい」と思っていた時期がありました。

その頃、私の中で密かに憧れていたのが「わっぱの弁当箱」。

木のぬくもりを感じられ、軽くて調湿効果もあるなんて、すごく良いなぁ…と思っていました。

わっぱのお弁当箱に惹かれた理由

お店で見かけた「わっぱ弁当箱」は、本当に美しくて、思わず手に取ってしまう存在感。

木の曲線、つなぎ目の滑らかさ。

存在が美そのもので、思わず「職人さんってすごいな…」と感じたのを覚えています。

特にわっぱのカーブ部分は、なんと手作業でしか作れないのだそうです。

【職人技の工程】

調べてみると、わっぱを作るにはとても多くの工程と手間がかかっていることがわかりました。

わっぱ作りの手順

  1. 製材する
  2. はぎ取り」という、板の端を薄く削る作業(曲げやすくするため)
  3. 95度以上の熱湯に1時間以上浸す
  4. 熱いうちに型に合わせて曲げる(ここが一番難しい!)
  5. 固定して一晩かけて乾燥・形を定着させる
  6. 接着し、桜の皮でつなぎ目を留める(縫うように)
  7. 蓋や底を取り付け、全体をヤスリがけして仕上げ

どの工程も、機械ではできない繊細な作業ばかり

数日かけて丁寧に仕上げられ、職人さんの技術と心がぎゅっと詰まっているのだと実感。

秋田の伝統工芸、400年以上の歴史

「わっぱ」と聞くと、秋田県の大館曲げわっぱが有名です。

国の伝統工芸品にも指定されているそうです。

それよりも驚いたのはその歴史!

なんと、起源は奈良時代の木こりが作り始めたという説があり、江戸時代には産業として発展していったのだとか。

400年以上も受け継がれてきたと思うと、わっぱにも深いストーリーを感じます。

値段が「高い」と思っていたけれど…

正直、わっぱのお弁当箱は「高いな…」と思っていました。

でも、こうして手間のかかる製法や伝統を知っていくと、

「これは高いんじゃなくて、むしろ安いくらいかも」思えてきます。

日々の暮らしの中で、本物に触れることができるって、なんだか贅沢で、素敵ですね。

最後に|わっぱの魅力

もし、「わっぱって気になるけど、迷ってる…」という方がいたら、ぜひ一度手に取ってみてほしいです。

見た目の美しさはもちろんですが、「ごはんの美味しさが違う!」という声もあり、それがわっぱのすごさだと感じます。

「いいもの」「本物」に少しずつ触れさせてあげたい――
そんな気持ちを持って子育てをしていたこと、わっぱを見て改めて思い出しました。

これからも、その想いを大切にしていきたいです。

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