みなさんの地域には、あいさつ運動がありますか?

日常のこと

学校の当番にあたると、朝早くに出て行かなくてはいけないため、面倒に感じることもありますよね。しかし、以前に犯罪心理学者の出口保行さんの講演会でお話を聞き、あいさつ運動が決して無駄ではないことを知りました。

出口保行さんについて

【経歴】

  • 東京学芸大学大学院を修了後、法務省に心理職として入省
  • 全国各地の少年鑑別所、刑務所で犯罪者の心理分析を担当していた
  • 法務省矯正局、法務省法務大臣官房秘書課などを経て、法務総合研究所室長研究官
  • 東京未来大学教授に就任し、2013年からこども心理学部長を務める

一番危険な小学校低学年

出口先生の講演の中で特に印象的だったのは、年少者を狙った犯罪についてのお話でした。

「子どもが狙われやすいのは、夕方の公園」と思いがちですが、実は違います。最も危険なのは 午後3時台(66%)、路上(78%)、7歳(59%)の子ども なのだそうです。つまり、小学校1年生の下校時間が一番危険ということになります。

この話を聞いたとき、「認証バイアスに支配されていないか?」という言葉が心に刺さりました。認証バイアスとは、自分に都合の良い情報だけを集め、都合の悪いことを排除してしまうことです。夕方の公園ばかりを警戒し、本当に危険な時間帯に気を配れていなかったことに驚きました。

もし、近くに7歳くらいのお子さんがいるなら、ぜひ気をつけて見守ってあげてください。

犯罪を防ぐためにできること

犯罪者の行動パターンから、一番手軽にできる対策は 「あいさつ運動」 だと聞いて、驚きました。

  • あいさつをする側 は、それが習慣になります。
  • あいさつをされた側 は、自分を意識してくれる人がいると感じます。
  • 犯罪を考えている人 は、「顔を見られた、覚えられたかもしれない」と思い、その場所での犯行をためらうようになります。

つまり、あいさつ運動は コストがかからず、地域の防犯につながる のです。

さいごに

あいさつ運動のように、意味がないと思われがちなことでも、実は大きな役割を果たしていることがあるのですね。地域のつながりがあることで、子どもたちは守られているのです。

最近では、PTA活動や地域の役員活動の負担を減らす流れになっています。しかし、一度やめてしまうと、再開するのはとても難しくなります。単に負担を減らすことを考えるのではなく、「地域のため、子どもたちの環境のために、本当に必要なことは何か?」をしっかりと考えながら行動していきたいですね。

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